香害について思うこと

 香害とは、洗剤や香水のにおいに頭痛やアレルギー症状のことを指します。数年前から新聞広告などで周知されてきています。この言葉を初めて聞いた方も、聞きなれている方もいらっしゃると思います。香害の厄介な点は、自覚しづらく、無意識に加害者になりかねないことだとお伝えしたくこの記事を書いております。私の経験をお読みいただき、香害の存在を頭の片隅に入れていただければ幸いです。

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 数年前、友人から某有名メーカーのスキンケアセットをもらいました。ケア用品にこだわりがない私にとってそれは一種の出会いでもありましたので、早速意気揚々と使ってみました。入浴時に使用してからリビングに行くと家族全員から「その臭いはなんなんだ」と言われ、2度と使うなと叱られました。その時は私は特に何のにおいも感じていませんでしたので、何のことやらと聞き流していました。しかしそれだけならまだしも、飼い犬までくしゃみを何度もして不快そうな顔で私を見ていたのです。そこで初めて「このにおいがきつすぎたのかもしれない」と気づき衝撃を受けたのでした。以来、制汗剤やスキンケア用品はできる限り無香のものやにおいの薄いものを使用しています。

 もしも学校で同様の出来事が起きているとしたら恐ろしい限りです。教師に近寄らなくなる子どもや、においによってはアレルギー反応を示す子どももいることでしょう。女子の制汗剤のにおいに耐えきれない男子がいるかもしれません。においがきっかけで、人間関係や信頼関係が崩れてしまう可能性があるのです。さらに、においは数時間残ります。授業参観や面談で保護者の方がつけてきた様々な香水のにおいが混じり、不快に思うことは十分に想定できます。

 においは人それぞれ好みがあるため、このにおいなら可、あのにおいは使用を禁ずると制限することは難しいでしょう。他人に指摘されにくいという側面もあります。それでも、うまく活用できれば他者に良い印象を与えられます。むしろ、他者によく見られたくてにおいを利用するひとも多いもかもしれませんね。においとの上手な付き合いかたを日頃から考える時間があればと思います。知らず知らずのうちに他人を傷つけることも防げるはずです。日々何気なく使っている洗剤や柔軟剤、化粧品やスキンケア用品のにおいをかいでみて、「このにおい、どうかな」と家族や友人に聞いてみることが香害を減らす第一歩です。